『修復不能』は、2013年に「紛争地域から生まれた演劇5」(国際演劇協会日本センター企画・制作・
主催)で日本初訳初演されたアフガニスタンの戯曲である。今回、テラ・アーツ・ファクトリーでは初め て、「紛争地域から生まれた演劇」で紹介された戯曲を取り上げる。
【戯曲解説】
『修復不能』はアフガニスタンにおける過去30年間の戦争や内戦で心の傷を負った人々の体験を聞
き取り台本を起こした作品。アフガニスタン各地から集められた膨大な体験談の中から親族を失くし た様々な部族の男女10名のエピソードを選び、民族的・言語的な違いを考慮して(アフガニスタンで は主に3つの言語が用いられる。この作品に登場する3人は、異なる3言語を使用)匿名の3人の男 によって語られる。
林演出版では、このエピソードは女性出演者による様々な手法で語られる。
【プログラム】
第1部:日本唯一のアフガン音楽ユニット「ちゃるぱーさ」による演奏
第2部:アフガニスタン戯曲『修復不能』をベースにした林英樹の再構成版による上演
第3部:アフタートーク 村山和之(和光大学非常勤講師)、佐藤圭一(ちゃるぱーさ)、やぎちさと(ち
ゃるぱーさ)、後藤絢子、林英樹(進行)
『修復不能』
原作:アフガニスタン人権民主主義連盟(AHRDO)
翻訳:後藤絢子
構成・演出:林英樹
演奏:ちゃるぱーさ
映像製作:吉本直紀
出演:関山ゆみ、加藤明美、井口香、横山晃子、中村ひろみ
舞踏:相良ゆみ
【予約受付開始 2021年11月12日(金)11時】
開場;受付開始は開演30分前
チケット(完全予約制):2,500円
チケットの予約・問合せ:テラ・アーツ・ファクトリー
携帯:090-6489-8168
ご予約はお名前(ふりがな)、希望日時、人数、連絡電話番号明記の上、お願いいたします。
*コロナ感染予防対策を講じた上で公演いたします。発熱・体調不良の方はご来場をお控えくださ
い。観劇の際は検温、連絡先の確認などへのご協力をお願いいたします。
舞台技術スタッフ:深町友基、江口和樹、滝康弘、若林則夫
チラシデザイン:中山豊子
写真:林英樹
美術・制作:吉永睦子
協力:中島彰宏、酒井忠親
制作協力:公益社団法人 国際演劇協会日本センター
主催:テラ・アーツ・ファクトリー
【ちゃるぱーさ】
2007年結成。アフガニスタンを代表する民族弦楽器ラバーブ担当の佐藤圭一と、ダリー語・パシュト
ー語によるヴォーカル、トンバクなどのパーカッションを担当するやぎちさとによる、日本で唯一のア フガン音楽を専門に演奏するユニット。全国各地で400回近いコンサートを行う他、カルザイ大統領 来日時の大使館での演奏や、アフガニスタンの国民的歌手グル・ザマン師の日本公演でのサポート など、我が国ではほとんど知られていないアフガニスタン音楽の紹介と普及に努めている。ちなみに 「ちゃるぱーさ」とはアフガニスタンの言葉で「ヤモリ」の意味。
【テラ・アーツ・ファクトリー】
1985年創立、舞台芸術の企画・制作団体。1990年代はフランス、ドイツ、ポーランド、クロアチア、ス
ペイン、ベルギー、ペルー、ブラジル、バングラデシュなど国外でのワークショップを通じた演劇交流 や、ヨーロッパや南米での幾度にも渡る演劇公演を実現、内戦下にあった旧ユーゴスラビアにおい て2度に渡る現地国際共同製作を実現。
テラ・アーツ・ファクトリーの代表林英樹は、理事を務める公益社団法人国際演劇協会(ITI)日本セン
ターにおいて「紛争地域から生まれた演劇」を提案(文化庁委託事業「国際演劇年鑑」特集企画)、 そのほぼ全作品の企画立案・プロデュース。日本では紹介されることの少ないアルジェリア、ナイジ ェリア、シリア、パレスチナ、ヨルダン、イラン、アフガニスタン、パキスタンを含めた30か国近い国の 戯曲の発掘・翻訳・紹介とリーディングによる上演を実施してきた。また、昨年度からは同センターに おいて、新たに「ワールド・シアタ・ラボ」(文化庁委託事業・次代の文化を創造する新進芸術家育成 事業「翻訳者育成セミナー」)を提案、企画立案・プロデュースし、世界の最前線にある現代演劇の 翻訳・紹介・若手演劇人育成を手掛けている。
会場:プロト・シアター
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3-38-3/03-3368-0490
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