公演情報詳細
二本立て・同時上演
9月30日(金)〜10月2日(日)
会場:ザムザ阿佐谷
金19:30、土、日14:00と19:00
前売り3300円、当日3500円、学生2500円
『ヌード』
セックス、都市、孤独、
あるAV女優の告白を題材とした作品
集団創作 構成・演出 藤井理代
ドラマトゥルク 林英樹 参考テクスト:『AV女優』(永沢俊夫)ほか
出演:根岸佳南江、藤井理代、井口香、中内智子、横山晃子、
入好亜紀、上田誠子、志村麻里子、佐藤和紅
『ヌード』 立会いの評より
『ヌード』は2003年6月の実験・創造工房から4回の試演を経て創作される。
「実験・創造工房」試演会W(麻布die pratze 2004.6.28)の立会いの評より
●女性の語る<性>。
生々しく、イタイタしい。作りこんだ作品でしたね。
何も飾らない、何も偽らない、ありのまま、
欲望のまま、そんな感じでした。
衣裳を見た時にそんな印象を感じたのですが。
身体に描かれた曲線は血なのか、感情なのか、
すごく考える余地を与えてくれるので、面白いと思いました。
●とても綺麗でした。
雄弁な身体で、ひとつひとつのシーンが光るものがありました。
集団ならではの演技で面白かったです。
カメラのフラッシュが光るたびに、
何だかよくわからないのですが鳥肌が立ちました。
何だか無意識の中の海にいる感じです。
●全身鳥肌が立ちました。
パワーのある不協和音、気味の悪い動き、カメラの使い方、
たまらないものを感じました。
根岸佳南江さんの力あるセリフ、
言い回しが面白く聴き入ってしまいました。
頭よりも身体が感じた作品でした。
『ツアラトストラ』
原案・演出 上田祥市、共同演出 林英樹
参考テクスト:『ツァラトゥストラはかく語りき』
『我々自身の中のヒットラー』(マックス・ピカート)ほか
出演:滝康弘、吉永睦子(以上、テラ・アーツ・ファクトリー)
上田祥市、山内直太、桑原健、佐々木義人、曽田明宏
(以上、シアターファクトリー)
『ツアラトストラ』ノート
『ヌード』は2003年6月の実験・創造工房から上田祥市演出・演技により、
2回のモノプレイ試演を経て、
今回更に林英樹構成・演出による集団創作の新場面を組み合わせ、上演される。
「実験・創造工房」試演会Y(ザムザ阿佐谷 2004.12.1)より 上田祥市
変質者が増えている中で、
これまで社会に存在をちゃんと認められていた変人が減った。
ある意味で先の見える哲学者は変人であった。
ニーチェも然りである。
情熱的で、滑稽で悲しい変人から現代社会を描く、
そういうコンセプトから始めることにした。
現代の象徴として美少女フィギアを使う。
フィギアは言葉を持たない若者達自身であり、
征服欲の象徴でもある。
「ツアラトストラ」テクストを引用しながら、
今回はもうひとつ参考にした本がある。
それはマックス・ピカートの『我々自身の中のヒットラー』という本だ。
あの時代のドイツの状況を人々の精神状況から分析した本で、
この本を読むと震えるほど現代の状況と重なってくる。
言葉の世界で思考が存在する。
その言葉の世界が失われているとしたらもはや思考がなく
ただ単に目の前のものに対する欲求で行動していくだけだ。
衝動的殺人、親殺し、誘拐殺人、通り魔殺人…
この世はまた強力なカリスマを求め、
集団の狂気が生まれようとしているのではないか。。。
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